2016年12月11日日曜日

気づく人を増やし、動き出す人へ育てる 静岡人材育成塾の最終報告会でした。

普段見ている地域を少し違う視点から見て、課題に気づき、それを深掘り、課題解決方法を見つけ出す手法を学んで実践する。そんな静岡市の取り組みがあります。関わり始めて3年目、今年も無事に最終報告会を迎え、審査員をしてきました。


静岡市の行なう地域デザインカレッジは、静岡市のが行なう地域人材育成塾です。
半年間かけて頭と足をつかって学びます。



とはいえ、そんな取り組みもみんなで楽しく。
昨日の打ち上げには、静岡市長の田辺さんも参加してくれました。
静岡市人材育成塾は、市長が学長となり自らぐいぐい引っ張っています。


日本はゆるやかに人口減少しています。これからも減り続け、今の規模や地域自治、電気ガス水道などのインフラの維持供給も、このままでは難しくなる日がやってきます。
さて、どうしましょう。

そう言われても、日常生活は不自由なく続いている今、あえて動き出す人たちは少ないのが現状です。それは公共の話なので行政の仕事で、お上がなんとかしてくれそうです。日本は豊かな国です。

ところが、人が減るってことは行政の職員さんも減るし、予算も減ります。そうすると、同じ種類と量の公共サービスは維持困難です。実際のところ、2005年から2014年までの9年間で、行政が担う仕事は14%増えたのに職員数は12%減りました。

いままで仕事100件を100人でやっていたのに、仕事114件を88人で担う。
これが加速していく。さて、どうしましょう。

地域によっては、まだ余裕があるところもあります。たとえば静岡県はかなり豊かで、少子高齢化のうねりも、まだ実感的に困りごとにはなっていません。
でも、先に少子高齢化のうねりが地域生活を困難にしている地域があります。
そういう地域では、2000年頃から小規模多機能自治やコミュニティサービスの先行事例が生まれています。

その先輩地域が、すでに実際にやってみた取り組みから、行政が仕組みにしてやるよりも地域や当事者が気づいてちょっと工夫したら、この仕事が結構減らせることがわかってきました。

未来の地域のあり方を考えて、来るべき2035年問題に備える。そんな取り組みに、少しネジを巻いて向き合う時期にきています。

地域デザインカレッジ2016