2015年10月28日水曜日

浜松市の市民協働推進委員会の委員になりました。

浜松市役所の市民協働課が設置している、これからの市民協働について考える委員会の委員を拝命いたしました。任期は2年間です。

極力委員会はお断りしているのに、なんでこれは受けているのかについて少しだけ。

私は浜松市生まれで現在浜松市在住です。
でも、地域に何も還元していません。これだけ外に出ていて、家にはほとんどいない。自治会活動もしていないし、地域活動もしていません。地域・市民活動を行う方々の相談業務は業として受けていますが、自分は直接何も発言しないし、動かないし、責任もとっていない。

外野からコンサル風に文句ばっかり言うのではなく、自分も中にはいって一つくらい責任を果たしたいと思い、市役所のお仕事は基本的に断らずに全力投球しています。

現在、浜北区協議会協議員(2年目、今年で終了)と本件の2役を拝命しております。
行政自治は「お上のさじ加減」で上から降りてくるものから、「もの言い動く市民が共に動かす」自分たちの行政にかわりつつあります。

昔は、PRひとつプログラムひとつ作るのにも、専門家の手が必要でした。
今は、ITが便利になり、みんなの意識もかわり、言っている間に自分たちがやれば、不便な状況が変えられるようになりました。

人口も減り、行政予算も減り、行政職員も減ります。10年後には、ひょっとしたら半分の人数で倍のタスクを市役所が負うようになるかもしれない。そんなとき、「お上」の仕事を市民が日々のお金を稼ぐ仕事としてやる時代になるかもしれない。

CSV(creating shared value)は、行政のお仕事もターゲットです。自分たちがやる。仕事で、マーケットがそこにある、仕事でのりこんで何が悪いのか。

遠慮無く仕事で乗り込んでくる人が増えるような指針を目指して、2年間市民協働推進委員会のお仕事をさせていただきます。


2015年10月26日月曜日

MOT授業にて。コピー製品を作られたら?形を作る技術は真似できるけどね。

久しぶりに母校!静岡大学工学部MOTの授業でした。
学生さんとのセッションは私のほうが勉強になることも多く、楽しい授業でした。MOTらしく、社会人学生が3/4ですので、各業界から見た考え方の違いがよくわかり、とてもエキサイティングです。


静大MOTのメイン棟。静岡大学浜松キャンパスの西奥にあります。
この日は、風が強くて雲一つない晴天でした!


ものづくり、というのはその名の通りものを作ることです。ものづくりの「形を作る技術」は3Dプリンタを筆頭に、低コスト・短納期・少単位でものを作り始められるようになりました。昔は1ショット1000個〜数万個(1個の金型で作る最小発注単位)だったものが、多少単価は高くなりますが、数個からでも作ることができます。初期ロットのリスクを下げられます。この辺りは専門外なので、勘違があったらご指摘ください。

さて、閑話休題。

上に書いたとおり、形のあるものは、その気があれば比較的低コストで形を真似ることができる、というこの時代。学生さんから「頑張って作ったものを真似されたらくやしくないですか?」「バラしたら真似できる」ともっともなご質問を受けました。(形を作る技術は真似できる)

特許をとる、という方法もありますが、特許はとるまでに大変、とってからも維持コストがかかる、真似されたら裁判を起こして初めて効力発揮、などなど、国際社会的にはよっぽどの特別マル秘技術以外には大して効果がないのではないか、というのがわたしの持論です。特許を取る人の自己満足ならば、いいのですが、事業的にメリットはどの程度あるのでしょうか。

弊社のターゲットユーザーの場合、患者さんたちの生活を良くするためには、特許をとることよりも、それが市場で認められて浸透し、いつの間にかあって当たり前のモノ・サービスになる方がいいと思うのです。

このように、浸透して基準技術になることを、標準を取る、と言います。

標準になれば、当然真似されて改善されます。Aという技術なら、A’になったりA''+@になったりします。(おまけが付くこと。)
そこからもう一歩言ってBになるかもしれない。(進化して形が変わること)

それもOK。技術そのものは盗める。でも、それを最大価値化した市場の姿のイメージは私たちの頭のなかにしかありません。
you cannot steal the image in our head.
(頭のなかにあるものはぬすめないよ!)

MOTには2つのテーマがあります。1つは、現場の生産効率最大化、つまりものづくり現場改善。もう一つは、ものづくりの価値最大化、つまり商品・サービスを市場で最もかっこよく動かすディレクター役割。

ものづくりの価値最大化を考えると、もの自体はツール。
ツールのクオリティが高くて、顧客ニーズにマッチしていることは当然。そのツールが顧客の毎日の、どのシーンで、どのくらい、どんなニーズにマッチして、人々の生活をハッピーにするのか。

アップルiPhoneは、まさにこれです。
iPhoneを中心として、使う環境そのものをつくった。
毎日の生活をiPhoneが変えた。

しかも、いろんなサードパーティが入り込んでくる仕組みを作って、自転させている。大枠をつくって、成長パーツは市場に任せる。そのおおらかな自信を私は本当に羨ましいと思う。自信をもって、ここまで懐開けるか、と。

結論は、物自体は盗めるかもしれませんね。
でも、ものを使った市場へのアプローチ全体像は真似しにくいと思います。

布もののものづくりには、そんなにすごいコア技術はありません。
でもピアとPRODは、市場と個人個人のニーズ、組織の動き、業界全体の動き、それを人単位で見て必要なことを作っている。現場改善のためにツールとしてものづくりを考えているから、ものづくり自体は真似されてもビジネスモデル全体は真似できない。
もし出来たら、その程度のものだったってことです。

腹をくくって、懐開いて市場の改善のために価値最大化しましょう。
日本のものづくりはレベル高いです。QCもすばらしい。
コピーは作られます。そこは諦めよう。




2015年10月25日日曜日

サイバーッて感じ。大阪駅とインバウンド観光ビジネス。

先日、大阪出張時にちょっと気付いたことです。

外国人のお客さま、多いですね。
関西空港から他の場所に移動するお客さまが通過する大阪駅、言語も見た目も多様な人がごっちゃごちゃしていました。

おお、これが噂のインバウンドビジネスのターゲットユーザーか!といまさらながら感動。

その現場、大阪駅は関西弁のちゃっきちゃき日本ぽい日本ですが、在来線ホームから見上げると、こんなにサイバーでした!

ちょっと上海東浦空港に雰囲気がにています。

インバウンドと騒がれていますが、その現場は地域の日常生活現場。
視点と世の中がかわると、マーケットになって、お金が流れる。

いつもどこかに流れている大きな流れにのりつつ、事業展開をしていくアンテナと度胸をもって事業展開をしていくべし。


2015年10月21日水曜日

海外調達、北朝鮮でも作っています

ウィッグは生地に髪の毛を植えていく気の遠くなるような手作業の連続です。

弊社のウィッグの一部は北朝鮮でも作業を行っております。
中国の取引先が、一部の作業を北朝鮮で行っているのです。

作業は細かいですが、通常よりも納期が長くなります。仕上がりはきれいです。値段は中国国内で作るものとほぼかわりません。



最後の品質チェックとカットは日本国内で美容師が行います。
きれいに仕上がって、困っている人の人生を明るくしてくれる魔法の商品です。

2015年10月14日水曜日

柔らかい発想とユニットバスの灰皿受け


出張先のユニットバスに時々ついてるこれ。

名刺より一回り小さいサイズでトイレの脇についています。



なんと!灰皿をつけるパーツでした。


禁煙ルームがとれなかったので渋々の喫煙ルーム。しかし、ここでわたしの長年の謎が一瞬にして解けました。

自分の世界やルールから外れてみると、そこには違う世界の常識がある。マーケットのユーザーも多様。多様なニーズにもっと触れて頭を柔らかくすると、もっといい提案が浮かぶかも。



2015年10月7日水曜日

真空パックの肉とジャムとクッキーのお土産はもうやめたほうがいい。うどんの種類の方がずっと個性的だよ。

全国、おみやげコーナーって似ていますね。

真空パックの肉加工品。
地元の銘柄肉を使った常温OKの加工品。

地元のフルーツや乳製品を使ったケーキとクッキー。
ジャム。

和菓子。

どこも同じです。
特産品という名の没個性商品たち。

これら、同じコンサルさんが作っているのか?!と思わず疑っちゃいます。

それよりも、うどんの生地×だしの種類、こっちのほうが個性があります。
楽しいですよ。

九州のうどんはホワホワで、わたしはこれ大好きです。
九州滞在中は毎日これでもいい。

ごぼ天も好きですが、温泉卵も胃に優しくて大好き。

ほうとうのかぼちゃの甘い感じもいいですよ。
北海道のすき昆布が入っているうどんもいい。
九州のあごだしも、関西の薄い色の上品なおだしも、東京のちょっと辛めのだしもいい。

ずっと個性的だと思いませんか。
おみやげ商法はそろそろ路線変更したほうが良い。


2015年10月2日金曜日

ゆるくやってもいいですよ。ソーシャルビジネスも事業も、取り組み方は自由です。

ソーシャルビジネスは困っている人の困り事を解決する事業のこと。ピアで言うと、脱毛すると生きにくい、これが「困り事」。その時期もサラッと過ごせるような仕事をする、これが「解決する事業」です。

ついつい熱く語ってしまいますが、その事業化のスピードややり方は、自由です。
ものすごく熱く駆け抜けるようにやる人もいるし、じっくりやる人もいる。
それでいいのですよ。

事業だから、それが役に立っていれば、コチラ側のスピード感なんて関係なく浸透するでしょうし、それがニーズに合っていなければ潰れるだけです。

ソーシャルビジネスはどうしても熱く語られますが、多様な人たちが事業化したほうがいいと思うのです。手法はいろいろあった方がいいし、失敗も成功もケース数が増えるともっとより良い方法をみつけやすくなります。

本当にこまっているから、正回答はひとつではないはず。
役に立てば、それは解決方法です。

少し肩の力を抜いたソーシャルビジネスも許してあげてください。
事業化支援側の暑苦しさが、この世界を狭くしているのが悲しくてなりません。

誰のためって、困っている人のための事業です。
もっとたくさんの人に乗り込んでもらうことも、考えないと。