2015年3月10日火曜日

どうやって売るのか、についての考えメモ。

言われたら作れるから、売ってきてくれる人を探しています。
売れさえすれば、作れるんだけど。

売れて使って頂いて、使う人の生活を便利によりよくするための技術であり、そのためのものづくりですから、作りたいものではなく、必要とされて売れるものを作りましょう。

ものづくりは楽しい。
ものを作るのは楽しいです。試行錯誤しながら、形になっていく工程はとても楽しいです。

それは売れるのか。
売れるものを作るというのは、作りたいものを作るのとは違います。ピンポイントにニーズを設定して、その人達が使うシーンを想像して、売れる頃合い良いものを作ります。

6割の市場では、ずば抜けて良い物が売れるわけではない
中間層では、頃合いよい、値ごろ感ある、使い勝手よいものが売れるのです。
品質は当然求められますが、品質と、それを使う目的と、使い勝手の頃合い良さが寛容。


他所がやっているものを真似しても勝ち目はない
2番手に勝ち目はない。
しかし、同じようなものでも、ピンポイントの狙い目が違い、商品もその視点から見れば違えば、勝ち目はあるはずです。

これを使う人は誰なのか
ぼんやり、こんな人、ではなく、3人でいいから具体的にこの商品を使う人がどうやって使うのか、顔が浮かんで使っているところが浮かぶくらいの詳細マーケティングをすること。

その人はどこで買い物するのか
その人が買い物するところにそっと販売していること。

置いたら、PRへ
おいてあることを、丁寧に伝えること。

売れ始めるまでのリードタイムを耐える
販売開始から売れ始めるまでには時間がかかる。その間、売れると信じて説明を続けること。


2015年3月7日土曜日

現場の雑談と無駄の価値

現在弊社は小さいながら10人+αのスタッフで現場を2箇所運営しています。家庭を持つ女性が多いので、時間外に持ち越さないことを徹底しています。会議も基本ありません。

そう、16時までの勤務なら、16時になったら終わって5分後には「おつかれさまでした!」と現場を出られるようにしています。そのかわり、必死で働きます。必死ですが、だらけた時間も大事だと思った話です。

雑談と無駄で価値観をすり合わせる
お客さまが引けた時、バックヤードで作業中、おしゃべりを良くしています。はんこを押しながらおしゃべり、箱をたたみながらおしゃべり。手を止めて、モップを持っておしゃべり。
これは生産効率から考えるとかなりの無駄です。
しかし、コレがないとダメなのです。この雑談で個人の意見や考え方を共有したり、修正したりしながら現場の方向性を整えています。

無駄に見えるけれど効率化された共有スキームかもしれない、雑談と無駄。
ピアでは会議もしません。みんなに特別な時間をつくってすり合わせることもしません。それらは数分の合間の雑談と無駄の間に、会話の中ですりあわせています。
これがとても効率的です。現場で感じたことは、9割方は小さなチップです。少しの時間が過ぎると、忘れてしまいます。また同じようなことを感じたときに、ああまたか、と思いながら回数を重ねて新鮮さがなくなっていきます。
この小さなチップを感じたときに、雑談でそれを話せば、その解釈や活用方法などを共有できます。その雑談に答えるような形で、「その時は、私達は~」と自社の考え方や具体的対応方法、どこまでやるのか、などの暗黙知ルールを共有しています。
マニュアルを作り、トレーニングするのも一つですが、このように数分の無駄の時間に価値を感じて肯定すれば、改めての会議は不要です。現場では、作業をしながら雑談するために、わざわざ単純作業を作っている時もあります。

現場を豊かにするのは人、だから信頼関係と共有情報を作る
同じコミュニティに居ると、話し方や考え方は影響し合います。雑談は、それを育みます。仕事はきちんと、プラスアルファの仕事をしながら、コミュニティを育てる。時間が限られた中でシフトで働くスタッフたちが同じ方向を向くために、現場の無駄と雑談はある程度必要です。

現場で大事なことは、楽しいこと
現場でお客さまから感謝されて、自分の工夫を思いついて手を出せるように、そこに在る自分に自信が持てること。その工夫が現場全体の方向性と合致していて、さらに現場が良くなり、認められること。これが現場の楽しさです。

現場を作るのは、人です。
大事なだらけた時間を共有したいなと思いました。

2015年3月2日月曜日

補助金のために事業をするのはやめよう(創業期のお話)


創業時期にお金は必要です。自分の生活費もお金、事業の仕入もお金。
でも、もっと大事なことは、このお金を稼いでいく技術です。

補助金には自己負担分があります
そして、自由に使える現金をくれるわけではありません。
2/3補助の補助金を例に考えてみましょう。
簡単にいうと、300万円使うなら200万円あげますよ、ということです。
200万円もくれるの!?魅力的に見えます。
でも、よく考えるべきことは、300万円つぎ込んで回収できる事業なのかどうか。

自己資金を300万円使って事業をして、終了後200万円補助金をもらい、100万円は自己負担です。考え方によっては300万円分の仕事をすると100万円現金が残るとも考えられますが、そうはいかないように仕組みはできています。

300万円分の商品・サービスを買わないと200万円はもらえない
200万円を市場に流すために、自分の手間賃で100万円貰う?
補助金実施団体の代わりに300万円分市場にお金を流す仕事、と考えてみましょう。
流す過程で自分の事業を有利に進めることができれば、その後何倍も稼げるでしょう。なにもなければ、それで終わり。
自分の商売に稼ぐ力があるかどうか、それがあれば、補助金も生きます。

創業時期の補助金は魅力的、でもそのために経験値を奪うかも
創業時期は自分の商売の何が売れるものなのか、体験知が圧倒的に少ないものです。その時期に大きな金額を投資する補助金事業は、小さくトライする時間を奪うかもしれません。また、本当はまだ大きく投資するほど固まっていない事業を無理に大きくみせることで顧客をがっかりさせ、ライバルに手の内を明かし、結果として自分の事業を貶めることになります。

創業期、お金を稼いでいく技術は不明確です
顧客ニーズや売れるものが想定と違うのは当然です。
売れないのも当然。たとえ前職でその仕事をしていたとしても、創業して立場が変われば、あなたのサービス/モノは相手にとって新しいものになるはずです。そうでなければ、あなたに乗り換える意味は薄い。

お金があれば成功するわけではない。
お金も必要ですが、もし300万円必要で、本当に投資して回収できる事業ならば、きっと金融機関がお金を貸してくれます。本気なら、融資窓口に相談してみてください。紐付きのお金より、使い勝手よくあなたの事業を加速させるかもしれません。

自分の経験値を積みながら日銭を稼いでいく時期を最短で駆け抜けるために、創業時期は朝令暮改で姿を変えていくべきです。アメーバのように、相手の使いやすい形に自分の仕事の仕方を変えながら、顧客ニーズに自分サイズで応えられるようにフレキシブルな体勢で臨むほうが、3年後を考えると有利だと思います。